「寅さんは僕の人生そのもの」寅さんが好きすぎて「柴又」に移住した芸人

「寅さんは僕の人生そのもの」寅さんが好きすぎて「柴又」に移住した芸人

「 粋(いき)で、可愛くて、頭がよくて、いなせ」。映画『男はつらいよ』の主人公・寅さんの魅力を、女優の浅丘ルリ子さんは、そう語ります。4月13日、「葛飾柴又寅さん記念館」(東京・葛飾区)のリニューアルにともなう式典が行われ、『男はつらいよ』や『幸福の黄色いハンカチ』などで知られる山田洋次監督や、マドンナ(=寅さんが思いを寄せる女性)のひとり「リリー」を演じた浅丘さんらが登壇しました。

『男はつらいよ』は、1969年に第1作が公開された人気シリーズ。これまで「特別篇」を含め49作品が作られました。公開50周年となる今年12月には、50作目となる新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が公開されます。

寅さん記念館は、1997年にオープン。3年ごとにリニューアルをしています。今回のリニューアルでは、歴代の「マドンナ」が映されるコーナーや、寅さんと記念撮影できるコーナーが改装されたほか、敷地内にカフェ「TORAsan café」が新設されました。

寅さん記念館リニューアル・野口寅次郎さん
女優・浅丘ルリ子さん

リニューアル式典には、100人以上の寅さんファンが駆けつけました。山田監督は、「今日はとてもうれしい日です。こんなに大勢の方が来てくださって。なんだか夢を見てるみたいです。なにしろ(1作目の公開から)50年が経っているんですからね」と喜びを語りました。

一方の浅丘さんは、リニューアル式典に参加するのは、今回が初めて。浅丘さんが登壇すると、あちこちから「リリー!」と呼びかける声がありました。

会場を訪れた人のなかには、ジャケットにトランクという「寅さんファッション」に身を包んだ子供や、ひとりでカフェを訪れた女性の姿がありました。「完全にボランティアです」と言いつつ、来場者の目を楽しませていたのは、芸人の野口寅次郎さん(69歳)です。

野口さんは、『男はつらいよ』1作目が公開されて以来、すなわち50年の寅さんファン。俳優・渥美清さんが演じた寅さんの「啖呵売」(たんかばい/路上で口上を述べながら物を売ること)の場面を再現して、ファンを喜ばせていました。野口さんは寅さん好きが高じて、2年前、映画の舞台である東京・柴又に移り住みました。

寅さん記念館リニューアル・野口寅次郎さん

「寅さんは、僕の人生そのもの。お金がなくて、いいなと思う女性がいても、(恋のライバルである)友だちと一緒になったほうがいいと思えば、あいだを取りもつ。僕にもそういうことがあったんです(笑)」(野口さん)

『男はつらいよ』シリーズのなかでは、やはり「リリー」が登場する回が特に好きだという野口さん。式典に浅丘さんが登壇したことで、喜びもひとしおだったようです。

その浅丘さんに、「50作目を迎えるにあたって、改めて気づいた寅さんの魅力は?」と尋ねると、次のように返ってきました。

「50作目で(改めて)気づくことはないですよ。ずっと気づいていましたから。寅さんは、なんて粋で、可愛くて、頭がよくて、いなせで。いろんなところを持っている。だから私、『リリーさんとしてでいいから、結婚させて』って(監督に)本当にお願いしたんです」

しかしその夢は作中で叶うことはありませんでした。浅丘さんはさらに、リリーが登場する回の舞台となった鹿児島県・奄美大島に、撮影時に使用した家が今も残っていることに触れ、寅さんに思いをはせました。

「一番うれしいのは、奄美大島に家が残っていること。そこで私は寅さんと暮らしているんだわ、って思っています」

寅さん記念館リニューアル・野口寅次郎さん
柴又の参道

 

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