如来はパンチパーマ? いえいえ、くせ毛なんです~ゼロからの仏像入門

如来はパンチパーマ? いえいえ、くせ毛なんです~ゼロからの仏像入門

お寺や展覧会で仏像を見て、なんかいっぱい種類があるのは分かった…けど、どれも似たように思える…という人も多いのでは?

そんな人にも分かる仏像の基本を、特徴や種類などポイントを絞って、同志社大の中安真理助教(仏教美術史)に解説してもらいました。前回の阿弥陀如来に続き、今回は如来がテーマです。

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如来の服って、なんかシンプル

前回は阿弥陀如来について話が出ましたけど、如来の服ってなんかシンプルですよね?

これが当時のはやりだった…のではなくて、釈迦の修行中のスタイルがもとになってます。

ぼろ切れを縫い合わせた、大きな布だけを巻いていたんですよ。

単に地味じゃなくて意味があるのかー。

ファッションにも主張があるの? 身につけるのは布だけ?

基本的には。

東南アジアのお坊さんは今でも布だけですよね。

しかも、頭のてっぺんがボコッっと盛り上がってますよね? 髪もパンチパーマみたいだし…

そうそう。如来には人間とは違う体の特徴がたくさんあります。

頭のでっぱりは、肉髻(にっけい)といって、智慧がつまってます。

髪はもともとひどいくせ毛で、まとめていたのをほどいたら、渦を巻いて収まったとか。

螺髪(らほつ)といって、全部右巻きです。

ここまでくせ毛だと苦労しそうですね。しかも眉間にあるのは付けぼくろ?

…にも見えますが、右巻きの白い毛束で、白毫(びゃくごう)といいます。伸ばすと両腕を広げた長さぐらいあって、ときどき光を放ちます。

水晶をはめて表すこともあるんですよ。

眠そうな目は悟りの境地

眠そうな目をしていますが?

まぶたを半分閉じてますもんね。

半眼(はんがん)といって、悟りに入った状態を表しています。

地味な服は如来グループと分かったけど、如来の種類を見分けるポイントは?

まず、手や指の形ですね。仏像はしゃべらないので、手でサインを出しています。

これを印(いん)といいます。

親指と他の指でOKサインを出してるなら、阿弥陀如来と覚えたけど、それ以外は?

釈迦如来は、両手の指を伸ばして、手のひらをこちらに向けて、右手は胸の前、左手は腿に置くことが多いです。「恐れることはありません。願いを聞きますよ」というサインです。

たとえば、京都清涼寺の釈迦如来の両手がそうです。実はこの像は、中国でつくられたものなんですよ。

元は、インドで作られた釈迦に生き写しの像が中国に伝わり、それを中国で見た日本のお坊さんが現地でレプリカを作って、持って帰ってきました。

釈迦如来にポーズが似てるけど、よく見るとOKサインを出していたら、それは極楽浄土から迎えに来た阿弥陀如来です。

生前に善い行いをしたら来てくれるそうです。

手や指の形もいろいろあるんですね。

はい。忍者のように手を組んでいたら、それは大日(だいにち)如来です。

仏の智慧を表しています。

大日如来はほかの如来と違って、冠とアクセサリーをつけた、菩薩のような姿をしているのもポイントです。

持ち物で見分ける方法も

見分け方はほかにもある?

持ち物からも分かりますよ。右手は釈迦如来と同じだけど、左手に蓋のついた小さな壺をのせていたら、それは薬師(やくし)如来。

壺の中には魔法の薬が入っていて、万病を治してくれます。

身近に見られる場所は?

東京、京都、奈良などの国立博物館に行くと、仏像が常設展示されています。

年に何度か入れ替わりはありますが、ガラスケースに入ってないものも多いですし、わりと近くで見られるので、おすすめですよ。

 

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