海外旅行の達人・丸山ゴンザレスの危険回避術「誰かにつけられていると感じたら、近くの店に入る」

ジャーナリストの丸山ゴンザレスさん(右)とライターの伊佐知美さん

海外旅行をしているとき、「これを越えたらヤバい!」という危ない一線を越えないために、すべきことはなにか――旅慣れたジャーナリストやライターが集うトークイベントで、こんな質問がありました。

旅番組「クレイジージャーニー」(TBS系)などで知られるジャーナリスト・丸山ゴンザレスさんは「戦術的な方法」として、何者かにつけられているような気配を感じたら、「間違っていたらどうしよう」と恥ずかしがらずに、近くの店に入ることを推奨しました。

イベントは『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ【最新版】』(辰巳出版)の刊行を記念して、12月20日に東京・西荻窪の書店「旅の本屋のまど」で開かれました。伊佐さんのほか、旅番組「クレイジージャーニー」(TBS系)などで知られるジャーナリスト・丸山ゴンザレスさん、ライターの村田らむさんの3人が、旅先で撮った写真を紹介しながら、旅のコツやそれぞれの楽しみ方を語りました。

スラム街の取材などを得意とするライターの村田らむさん(左)

『海外旅行最強ナビ』は、丸山さんが編者を務める旅行ガイド本の最新版です。丸山さんは、この本が双葉社の『バックパッカーズ読本』の影響を受けているとしたうえで、最新版を作った意図を、次のように語りました。

「昨今、情報を本を落とし込むというのは、ネットと競合してイタチごっこになっている。では、どうすればいいのかと思ったときに、僕自身、他の人の本や話から、『僕だったらどうするかな』と考えて旅をすることが多かったし、自分の経験を話して、そこから皆さんが勉強して旅に出るってこともあった。だったら、いろんな人の『経験』を一冊にすればいい、と」

イベントでは、これまで45カ国を旅したという伊佐さんが、海外の「インスタ映え」しそうな風景やスポットを写真とともに紹介。対照的に村田さんは、タイにある死体博物館や韓国のスラム街など、ツアーでは立ち入ることがなさそうな場所について語りました。そして丸山さんは、旅先で撮りためた「変なモノ」を「小ネタ集」として公開しました。

丸山さんによれば、村田さんは「ルポライターとして、一見なんでもない現象を、ちょっと見方を変えて面白くして、エンターテイメントにする」“賢人”。伊佐さんは「データだけで海外の記事を書く方が多いなかで、実際に現地を訪れて書くことが多いので、非常に好感がもてる」ライター、とのことです。

若いころは「足もとに洗濯物を置いて身体を洗った」

3人のトークの中で議論となったのは、旅先での洗濯の仕方についてでした。

丸山さんは、「世界一周でも荷物は2泊3日と変わらない」という伊佐さんに「洗濯はどうしているの?」と質問。伊佐さんは(民泊サイトの)Airbnbで洗濯機がある部屋を選んでいるとしながら、「カンボジアの奥地とかに行って洗濯ができないときは、ホテルで洗面器に水を貯めて洗剤を入れて洗っています」と答えました。すると丸山さんは「20歳くらいのときにやっていた」方法として、次のような洗濯術を紹介しました。

「今はやらないですけど、旅に出始めたときは、とにかく全部を1回で終わらせたくて、(風呂場で)足もとに洗濯物を置いてフミフミしながら体を洗っていくっていう、綺麗になっているのか汚くなっていくのかわからない(方法をとっていた)」

丸山さんはまた、パンツの端を持って床に打ち付けることで脱水した、とも語りました。村田さんが「朝、意外と(衣類が)乾いてなくて、焦ったりする」と反応すると、丸山さんは「俺はもう、そのまま着ちゃいます」と断言。村田さんも「着ちゃうと歩いているうちに乾いてくる」と、同意していました。

「間違っていたらどうしよう」と恥ずかしがらないことが大事

質疑応答の時間には、会場から「ここを越えたら危ないという一線を越えてしまわないために、どうすればいいか」という質問がありました。

村田さんは、タイで刃物を振り回していた女性にカメラを向けたことから、自身に危険がおよびそうになった経験に触れ、「(危険な人には)カメラを向けるな」とアドバイス。伊佐さんは、初めての場所や街に行くときは、夜に到着しないように時間を調整することや、配車アプリUberを活用することなど、「お金で安全を買う」ことを挙げました。

丸山さんは、到着したその日は街を歩いて、人々の流れを見ることで「近寄っちゃダメなエリア」を把握すると良い、としたうえで、

「戦略的な面でなくて、(さらに細かい)戦術的なことでいうと、うしろから誰かがついてきたらすぐお店に入る。不安があったら、『間違っていたらどうしよう』と恥ずかしがらずに助けを求める。そのときは『ヘルプミー』じゃなくて、どこどこに行きたいんだけどって伝える」

と、具体的な方法を紹介しました。

また、「海外で身を守るためにとっちゃいけない行動なんて、ひとつもないですから。何をやってもいい。最後、無事に帰ればいいんです」と、遠慮せずに行動することの重要性を訴えていました。

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